エゼはお隣のバスケ鶏への内定が決まっており「あとはサインするだけ」となっていたはず。
そんなエゼの移籍が何故電光石火で実現したのか?
この理由についてのインサイダーからの裏話が The Athletic に寄稿されていたので、その内容をもとにシェアさせていただきます。
「それはハイジャックではなく、ラブストーリーです。」
から始まる良記事。Athletic最高!みんなも購読した方がいい。
ハイジャック?EZEのアーセナル電撃入団の経緯
それは秒読みでした。
エゼのバスケ鶏逝き、ほぼ確。
幼少期をアーセナルのアカデミー「ヘイルエンド」で過ごしてきたガチグナの彼には、若干の未練はあったと思います。
そらそーですよね。「ガキの頃からの憎きライバル」へ逝くわけですから。相当な覚悟だったと容易に想像できます。
しかし、夢のCLに出場出来るし、生まれ育ったロンドンだしで、渋々とはいえ彼のキャリアにとって良いステップアップを意味する移籍だったかもしれません。多分。
また、彼もプロ。自らを最大限評価してくれるクラブと契約するのは当然のこと。
とはいえ、そこには一抹の後悔があったのだと思います。
それを払拭するため、彼はまさかの行動に出ます。
それが、
ミケル・アルテタへの直電。
「もうそこに席ないですよね?ね!?」
みたいなことを言ったかどうかはわかりませんが、20日(水曜日)の朝、バスケ鶏とのサインを前に、彼はテタさんに最後の確認をするのです。
そしてその午後の取締役会でエゼの獲得が話し合われ、秒で電撃移籍が確定。
これが、あれよあれよという間に決まった「エゼの電撃移籍の経緯」です。
しかもタイミングもドンズバでした。
ちょうど幅さんが膝の怪我により長期離脱が確定。アーセナルは急遽前線の補強を視野に入れ動きはじめた矢先の出来事で、アーセナルにとっても願ったり叶ったりのテレフォンだった模様。
またエゼはアルテタとの話し合いだけでなく、イングランド代表のチームメイト(サカ、ライス、マドゥエケ等)にも後押しを働きかけていたようで、そこまでして移籍したい選手にクラブサイドも感銘を受けたとのこと。
これは文字通り、自らの情熱で掴み取った移籍と言って良いでしょう。
トッテナムに感謝しなければいけない理由
今回アーセナルが電撃獲得した大きな理由が幅さんの怪我ですが、今回バスケ鶏もかなりアーセナルに貢献してくれたようです。
パレスとバスケ鶏は、当初£50m+10mで話が進んでいたようですが、ボーナスをめぐり意見が対立。
交渉決裂か!というちゃぶ台をひっくり返すタイミングで幅さんが怪我で長期離脱が確定。アーセナル的にも市場に再び目をむける必要が出てきたタイミングでエゼからの電話があり、アーセナルが交渉を迅速にまとめたというわけです。
また、パレスのパリッシュ会長とアーセナルのエグゼクティブ・バイスチェアであるティム・ルイスの良好な関係も鍵となったと言われています。
アーセナルは以前からエゼに関心を示していました。
ヌワネリの契約交渉が微妙な場面に陥った際、代替案ということでエゼの名前があがっていたものの、£60m+8mのアドオンという値段がネックとなり一時棚上げ。その間ヌワネリの契約延長が決まり£50m弱のマドゥエケを獲得。
以上のことからアーセナルは一時エゼから手を引いていたわけですが、交渉の状況は把握し続けており、すぐにでも再び動ける体制を整えていました。それもあって、バスケ鶏との交渉が難航しアーセナルが買い手として名乗りを上げた際、ティム・ルイスと親交のあるパリッシュ会長が快く応じたというわけです。
まとめると、バスケ鶏がケチってる間に幅さんが怪我で離脱し、ちょうどそのタイミングでエゼがテタさんに愛を囁き秒で確定。
つまり、我々は、バスケ鶏のしぶちんっぷりに感謝せざるを得ないというわけです。
本当にありがとうございます。
最後に
アーセナルはハヴァーツの代役としていくつかの選択肢を検討していたようです。
No.9(CF)の獲得も検討していたようですが、幅さん復帰後のポジション過密を避けたいと考え却下。一部では左ウイングの補強案もあり、レアル・マドリードのロドリゴの話も再浮上していたようです。
しかし最終的に勝ったのはエゼでした。彼はアルテタに強い印象を残しており、アーセナルは彼がチーム内にまだ存在しない特性をもたらすと判断したようです。
オーナー陣から承認を得た後クラブは正式に入札を進め、数週間交渉していたトッテナムを横目に、わずか24時間以内に契約をまとめた形となります。
またパレスにとっても£60m+7.5m は契約解除条項とほぼ同額で、アーセナルも幅さんの穴を埋めるガチグナストライカーを獲得したということでWinWinの取引であります。
正直幅さんの無期限離脱が確定した時、ある意味今季終了の鐘が鳴ったと言ってもいいかもしれません。しかしこの愛の溢れる救世主の降臨により、今季戦える準備が整ったのは間違いありません。
昨シーズン、パレスで14ゴール11アシストを記録しているエゼは、創造性、華麗さ、ゴールに直結する決定力を兼ね備え、No.10を着用してもなんら遜色ない、十分即戦力として先発起用できる選手です。
また、戦術的な柔軟性もあり、CFでの起用はもちろん、左サイドでもプレーが可能。また、ガビーやトロサール、メリーノが必要に応じてハヴァーツの代役を務められる自由度も生まれました。
アーセナルは単にエゼを獲得したのではない。
アーセナルは彼を「故郷」に迎え入れ、「魂(だましい)」を手に入れたのです!
つーわけで、こういう写真を撮影しちゃうのも実にプレミア!
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