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【ほぼ完全再現】『アフター6ジャンクション』笹木香利アーセナル特集(前半)

8.30のTBSレディオ954『アフター6ジャンクション』通称アトロクにて、笹木香利 a.k.a カオリンプレゼンツによる「アーセナル特集」が放送されました。

これがグーナーである前に、ラジオっ子の俺にとっても、あまりにも神回だったので、謎の義務感及び954への感謝の意味を込め、文字起こしで記録しておきたいと思います。4、50分にもわたる大長編なので、ファーストハーフとセカンドハーフに分けてアップ。少しでもその臨場感を感じてもらえたら嬉しいです(っていうか、聴けるやつは聴くんやで!)。

radiko: http://radiko.jp/
ラジオクラウド: https://radiocloud.jp/

驚異的なプレゼンを披露してくれたカオリンはもちろん、ナイスアシスト連発だった宇多丸さん、見事な相槌でジョブを全うした闇キャラ・ウガッキー、そしてこの企画の仕掛人にしてグーナーの古川さんにはこの場を借りて御礼申し上げます。あざーす!

 
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アトロクのオープニング聴きながら読んでみればいいじゃん!

切なくても愛しいイングランドのクラブ、アーセナルから、海外サッカーに入門しよう特集(ファーストハーフ)

宇多: MCライムスター宇多丸
笹木: 笹木香利 a.k.a カオリン
ウガ: TBSアナウンサー 宇垣美里
古川: 放送作家 古川耕

宇多「さぁこの後は、アーセナル特集です」

さる「!?…なんでやねん!(思わずとっさに)」

 

CM

 

宇多「アフター6ジャンクション、ここからは特集コーナー、ビヨンドザカルチャーです」

笹木「はぁい、宇多丸さん、ここでクイズです!アーセナルを象徴する選手に、元フランス代表のMFアブ・ディアビ選手がいます。大きな体格と強いフィジカル、天才的なボールスキルを持ち、出場すればピッチで圧倒的な存在感を放っていたこのディアビ選手、アーセナル在籍9年間の間に、いったい何回怪我をしたでしょうか?」

宇多「え!9年間?怪我といっても程度問題ですけど…」

笹木「離脱級の怪我、試合に出られなかったりとか練習に出られなかったりだとかの怪我で」

宇多「でも9年もいて、そんなに大きな怪我ばっかしてたら、いらんないっていうのもあると思うから、そこまで…まぁやって4回?」

(ぶーーー!)

笹木「宇垣さんは?」

ウガ「でも結構多いんだろうなぁ…でもなぁ、そんなこといってあんまり怪我すると使えませんからねぇ…じゃ10回くらいですかぁ?」

(ぶーー!ぶーーー!)

笹木「なめたらいかんぜよ!…アブ・ディアビ選手、アーセナル在籍9年間のうち怪我で離脱した回数はなんと、42回です!」

宇多「え、42回も!?え、だってさ、もうさ、42回、怪我して復帰、怪我してまた出れませんみたいな、そんなんそんなん?」

ウガ「怪我しかしてないような…」

笹木「日数になおすと3339日在籍していたんですが、そのうちのおよそ1554日離脱しております(えっへん)」

ウガ「半分じゃないですかぁ!」

宇多「半分出てない!そんなの許されるんですか!?」

笹木「それでもロマンを感じるんです!

宇多「ロマン…」

ウガ「ロマン〜…?」

宇多「そんだけ離脱してるの星飛雄馬くらいですから!」

ウガ「概念みたいな感じになってきますよね?」

宇多「もうとにかく、ボロボロになりながらも何度も見たいみたいなことなのかな?」

笹木「そう、出てきたときの輝きとか、プレーが忘れられずに何度でも見たい!またいて欲しい!って期待してしまうんです」

宇多「ファンは怒んないの?お前いかげん怪我しないプレー考えろよ!みたいな」

笹木「いや、ディアビ選手にっていうよりは、若干チームのメディカルなにやってんだ?っていう方向に怒りはもちろんありましたけれども、ディアビ選手、いつかパーフェクトな状態できてくれるんじゃないかってロマンを感じたまんま、結局いなくなってしまったんですが」

宇多「怪我が完治しない状態で…ちょっと…かなりでも、かなりきてんな!っていう感じは伝わりました」

笹木「そういう選手がボコボコ生まれるのがアーセナル。40分近く特集させていたくということでよろしくお願いします!」

宇多「わかりました。それでは乗り出してみましょうね、この世界にね。サッカーそれすなわち、ロマンとリアリズムのせめぎあい。切なくても愛しいイングランドのクラブ、アーセナルから、海外サッカーに入門しよう特集〜!

(パチパチ)

海外サカオタクソ野郎カオリンとライムスターと954と

ウガ「ということでぇ、海外サッカー好きなんて、どーせリア充のクソ野郎なんでしょ?ま、そんな酷いことを言ったのが、金曜日担当の山本アナウンサーですが、」

笹木「半分あってて、半分間違ってますねぇ」

宇多「あ、半分あってる!」

笹木「クソ野郎はあってますね!」

宇多「あ、合ってんの!リヤ充ではない!?」

笹木「リヤ充ではない!!!(きっぱり)」

宇多「あ、リヤ充ではない?」

さる「せやな」

笹木「決してリヤ充では無いですが、ほぼ」

宇多「どっちかいうと、肯定するのがそっちかい!っていう」

ウガ「そのような凝り固まった偏見をもってる人もいらっしゃると思うので、番組初の海外サッカー特集です」

宇多「というわけで改めましてゲストは日本を代表するアーセナルファン、通称ガチグナ女子のタレント、笹木香利さんです!よろしくお願いします」

 

※ここで「趣味はスコアブックをつけながらのサッカーと野球の観戦」等、カオリンの紹介。

 

宇多「笹木さん、ライムスターのファンでも?」

笹木「そーなんですよ。ロッキンオンジャパンも行きました」

宇多「私のラジオ番組なんかも…?」

笹木「もちろんですよー。ヘビーリスナーですタマフル」

宇多「そうなると、ライムスターファンでラジオを聴いていただいて、なのにこいつはサッカー、なんなんだこいつはって…」

笹木「それでいうとぉ、私『サマー・アンセム』のPVとか出てますからね」

 

カオリンを捜せ!
https://www.youtube.com/watch?v=5ERZ_EM_u3k

 

宇多「あー、そうですか!?!?」

笹木「学生時代エキストラで行ってるんですよ。JINさんの後ろ走ってますから」

宇多「マジですか!?マジですか!ありがとうございますそんなん!」

ウガ「つながりますねぇ!」

宇多「大変お世話になっている!そしてなんと、宇垣さんとも面識があるということで」

ウガ「学生時代に会ってましたねえ。あれ?みたことある、ざわ…みたいな」

笹木「世界が狭い…」

宇多「言える範囲で、どこでお会いしたんすか…?」

ウガ「ご飯を作って友達を呼ぶのが好きな先輩がいて、その後輩わたし、また他の先輩の後輩としていらっしゃってっていう…はい」

宇多「なん、だと…?」

ウガ「いわゆる、ホームパーリー♪(キラン)」

宇多「な、なるほど。縁がつながる感じですねぇ」

さる(闇キャラ・ウガッキーと、オタカオリンの集うホームパーティーとはいったい…ざわざわ)

アーセナルファン、通称”ガチグナ”とは?

宇多「そんな色々縁の深い笹木さんなんですけども、アーセナルファン、通称”ガチグナ”…とは?」

笹木「まずアーセナルのロゴをみていただきたいんですけど、大砲のマークが描かれているんですけど、アーセナルのチームの成り立ちが王立の兵器工場の労働者から生まれたサッカークラブなので大砲をモチーフにしていて、選手たちを砲撃手ガナーズと愛称として呼ぶんですが、そのファンをなまってグーナーって呼ぶようになったと。なので、ガチのグーナーということで、ガチグナッ!」

宇多「なるほどー。ガナーズがなまったというか変わっていったというやつなんですね。そして今もね、ユニフォーム着てらっしゃいますけどぉ、O2?」

 

笹木香織 カオリン ハリー杉山 ぶちトーク 170604 アーセナル◯◯会

 

笹木「これO2って、昔のユニフォームなんですけど、イギリスの携帯電話会社のスポンサー、酸素じゃない!」

さる「そーそー。O2はNTTドコモみたいやつで」

宇多「あ、酸素じゃないんですね?なるほどなるほど」

ウガ「酸素かと思った〜」

宇多「思いますよね、普通ね。だって2がちっちゃく書いてあるから普通思うだろうっていうね。寄せてんのは間違いないっていうね。なるほど。で、海外サッカーと言えば、宇垣さん、番組やられてたわけでしょ?」

ウガ「スーパーサッカー担当していましたけど、ガチグナっていうんだっていうところからなのでぇ、ちょっとまだまだぁ…」

笹木「でもわたしのきっかけが、2004年のユーロの大会があったんですけど、そのときスパサカを観てハマったっていう、起源ですよ私の!それがなかったらこんな人生送ってなかった!」

ウガ「というわけで、ガチグナの笹木さんから、”海外サッカー初心ならアーセナルがオススメ!“という理由をプレゼンしていただくということです」

宇多「よろしくお願いいたします」

笹木「まずファーストハーフ!海外サッカーを観るならプレミアリーグがオススメ!中でも、アーセナルをオススメします!

宇多「ということで実はね、笹木さんに番組準備用のレジュメを作っていただいたんですけども…」

笹木「メモです、メモ」

宇多「メモじゃないです!このクオリティは、本です!単行本です!

ウガ「これだけで安心しておまかせできるということがよくわかる」

さる「なにそれ見たい!今度見せて!」

プレミアリーグ、そしてアーセナル栄光の時代とは

宇多「さぁということで、プレミアリーグがオススメ?ということですが、プレミアリーグとは?」

笹木「プレミアリーグというのは、日本だとJリーグがあると思うですけども、それのイギリス版だと思っていただいて構いません。そして、プレミアは世界で一番お金があるリーグだと言われていまして、その理由が世界中で約10億人以上に視聴されていて、そのテレビ放映権量が国内外でものすごく高い、およそ1.2兆円〜1.3兆円ほど」

宇多「あら、国家予算規模」

笹木「さらにここに、広告料とかスポンサー料とかが入るので、プレミアリーグバブルって呼ばれてるんですけど、もちろんスタジアムが綺麗だったりとか、いい選手がたくさん入ってくることによって、スピード感あふれるプレーだったりとか、攻守の切り替えが早いプレーだったりとか。
一番のオススメはピッチがとても綺麗、かつ、観客席とピッチの距離がものすごく近い!サッカー専用スタジアムなので、すごく臨場感も溢れているという特徴があります。
また、テレビ放映権料とかが、きっちりリーグの上から下まで均等に配分されるものが多いので、20チームあるんですけど、すごくレベル差が少ないので、ある意味捨てゲームみたいのがない

宇多「なるほど、どの試合もおもしろいと。他のヨーロッパリーグと比べても、つぶがそろっているというか」

笹木「飛び抜けて2チームだけ強いというのではなく、どこが勝つかわからない、どこが負けるのかわからない、というのが一年間楽しめるというのがまずオススメするところです」

宇多「プレーのスピード、攻守の切り替えが早い、これも他のヨーロッパリーグはそうじゃないんですか?」

笹木「プレミアリーグはすごくこれが顕著で、ピッチが綺麗ということは芝が良かったりするので、ボールの転がりが良かったりとか」

宇多「そっか。条件が良いとプレーの精度もあがっていくんだ」

笹木「そういうことも作用してますね」

宇多「さ、そんな中で、20チームですか?いて、しかもレベル差も比較的少ないんだったら、じゃあ色々ねぇ?あんじゃねえか?他にもって思うんですけども、よりによってアーセナル?」

笹木「今、アーセナルって、実はそんなに強くないんですよ。昨シーズンの順位も6位ということで、結構中盤と言うか、決してとても強いチームとは言えないんですが、すごくスペシャルな時代があったんですね。まず、そのことをお伝えしていこうと思うのですが、アーセン・ヴェンゲルという監督が22年間アーセナルの監督を努めているんですが、彼の時代が、ほんとうに栄光とロマンに溢れた時代で、その時代を中心にお話していきたいと思います」

ウガ「ヴェンゲル監督といえば、有名ですよね」

宇多「宇垣さんも、ヴェンゲルさんの印象が強いとおっしゃってました」

笹木「もともとJリーグの名古屋グランパスの監督を1995年にされていたということで、日本のファンの方がそのままアーセナルを好きになったという方も多くて、それで日本人にファンが多いということもあるんですけど、日本で一番検索されている海外サッカークラブがアーセナルといわれていて、日本人のファンが一番多いのも海外サッカーの中ではアーセナルなんじゃないかという説がありますね。イギリス国内では、エリザベス女王もグーナーですし、HIPHOP界ではJay-Zもグーナー!

宇多「へーーーー!!!」

笹木「2010年のロッキンオンでも語ってるんで」

宇多「これ凄いですね。ラッパーがね、あんまサッカーとかね、まして海外チームのこと言及するってのは非常に珍しいと思うんで。へーそーなんだ、Jay-Z!」

笹木「Jay-Zグーナーで、しかもアンリのファン。以前電話でお話しました膝から下が長くて美しいアンリ、ティエリ・アンリのファンで、というか、(以下早口)私もアンリのファンなんでこれでJay Zと私は友達だなと思って!

宇多「もう、マイメンな感じで」

笹木「そう、心の友だなって。もうマイメンだなって思ってますね!」

 

カオリンのマイメンJay-Zさん

 

宇多「エリザベス女王が特定のチームのファンだって、そういうこと公言していいもんなんなんですね?」

 

エリザベス グーナー

 

笹木「結構自由ですよね」

ウガ「おどろきですよねぇ」

笹木「そして、グーナーっていうものがいかにオタクで、生体的にヤバイやつなのかっていうのは、『僕のプレミアライフ』っていう映画が出てるので是非観て欲しいんですが」

さる「そうそう、このブログでパク、いや、インスパイアされたでおなじみの」

宇多「なんとコリン・ファース主演」

さる「原題FEVER PITCH!」

 

 

笹木「そーなんですよー。後々英国王のスピーチで英国王やる方がね、一端のグーナーをやってるなんて、これだけで胸熱じゃないですかぁ!」

宇多「現実とあれの見境がつかなくなってますけど、映画になっちゃうくらいグーナーの熱狂性っていうのが、イギリス本国でも特異なものとして扱われているという

笹木「ニック・ホーンビィさんが自伝小説として書いてるんですけど、イギリスでは、『アーセナルと私とどっちが大事なの?』と訊かれたときに、妻は替えがきくけれども、アーセナルってのはそうじゃないんだ!

ウガ「ひどい話や…」

宇多「はっはっは!(爆)」

笹木「私にいわしたら、仕事とね、わたしどっちが大事なの?ってよく訊く女性がよくいるっていう話あるじゃないですか。比べるもんじゃねえ!と」

うが「そらそうですよねっ」

笹木「食べるか寝るか、選べって言われてるみたいなもんで、どっちも大事なもんなんだと。ってことがこれをみたらすごく伝わると思うんで。是非ご覧ください!」

宇多「なるほど。そんくらいアーセナルってのは自分の人生の一部になっちゃってるってことですね

さる「さすが宇多さん!そういうことです!」

ウガ「三大欲求のひとつと並ぶということですね?」

笹木「ならぶならぶ!そしてさっき話したヴェンゲル監督っていうのも、マネーボールのモデルになったビリー・ビーンさんのアイドルとして、ヴェンゲルのことを敬愛しているというか、同じスポーツ界の中でもすごくリスペクトされてる監督なんですね」

宇多「なにがそんなに違うんですか?」

笹木「当時アーセナルの監督を22年前にやったときは、この方フランス人なので、無名の外国人監督がアーセナルの監督をやるなんてという感じで、あまり盛り上がってはなかったそうなんですが、戦術面とか選手の体調管理、禁煙にしたりとか、試合の前に何日間かは禁酒にするとか、そういう素行の管理をしたりそういうことをきっちりされて、革命的な戦術、攻撃的だったり華麗なパスサッカーというものを作った」

ウガ「パスサッカーのイメージありますね!」

笹木「ありがとうございますっ!」

宇多「ごめんなさい!スーパー弱者にパスサッカーとは!」

笹木「パスサッカーというのはですね、さっき攻守のスピードが凄いという話をしたんですけれども、後半に話すロマンとリアリズムにも関係してくる話なんですけど、攻撃的で、パスを繋いで、中盤の選手でパスを繋いでいってゴールを決めるという、パスも自分たちで持っているというすごく攻撃的な戦術をされてました。反対側には、リアリズム、守備的なサッカーとして、よく4-4-2とか、システムってあるじゃないですか」

ウガ「どういう並びでとか」

宇多「陣形というかね」

笹木「10人の選手をどういうふうに選手を並べるかっていうときに、8人の選手を2列に4人4人並べて、ゴール前に止める」

宇多「うんうん、もうでっかい壁を作っちゃうみたいな」

さる「みたいな!」

笹木「向こうの表現で、”Park the Bus”っていう言葉があるんですけど、ようはバスを止める。ゴール前に選手8人並べてバス止めちゃって、攻撃の手段をシャットアウトするっていう代表的なプレー戦術があるんですけど、そういう戦術が多い中で、ある意味それってすごく退屈に感じることもあるんですよ。攻めることもないし、防御的なんで。それと全く反する多彩な戦術で、いろんなパスを繋いで、あっと驚くパスとかミラクルなドリブルをして、攻撃的に攻めていくっていうものを展開したのが、このヴェンゲル」

宇多「ようは、リスクはあるけど、スピーディーだし、観てて面白いのはどっちかっていうとそっちだしと」

笹木「簡単にいうと、獲られたら獲り返せばいい!そういうサッカーをしたのがヴェンゲルさん」

宇多「面白いですね。防御的なのがリアリズムで、攻撃的なのがロマンなんですね、なるほど、うんうん」

笹木「このロマンを語る上で、一番そこが凝縮されたのが、2003-04のシーズン、今からおよそ14年ほど前のことになるんですが、このときに、なんと、リーグ無敗優勝!38試合あるうち一度も負けないで優勝するっていう」

宇多「すげー!そんなのってプロスポーツの歴史上でもなかなか珍しいんじゃないですか?」

笹木「これ世界で初めてリーグ無敗優勝を成し遂げたと言われている1888年まで遡らないと、その記録がない」

宇多「19世紀までいかないとダメ」

ウガ「すごいなぁ」

笹木「イングランド国内では155年ぶりの偉業で、まだ記録としては越えられてない」

宇多「なかなかたいへんでしょうね。さっき言ったみたいに、プレミアリーグはチームごとの実力が拮抗してるんですもんね。普通こういうことが起こりにくい」

笹木「伝統的に守備的なチームが多い中で、無敗で勝ち進む、優勝してしまうっていう、もうスペシャルな経験がねっ、あるわけですよ」

宇多「しかも期待されてなかったベンゲルさん。しかも若干冒険的な作戦をたてるような方」

笹木「この要因としては、98年のフランスワールドカップっていうのがありまして、そこで優勝したフランス代表のメンバー、さっきJZもファンだって言っていたアンリとか、パトリック・ヴィエラっていうすごく体幹の強い選手、そしてロベール・ピレスっていうパスサッカーには欠かせないファンタジスタと言うか、コントロールの上手い選手をはじめとする、レジェンドと呼ばれる選手や有名な選手も多かったですし、無敗優勝というスペシャルな経験もあってファンが急に増えたっていうのがここじゃないかなと思ってます」

宇多「笹木さんがハマったのもこの辺ですか?」

笹木「一年後、2004年というシーズンにはまって、ユーロ2004っていうヨーロッパだけのワールドカップみたいな大会があるんですけど、そこでアンリの特集を『(TBSの)スパサカ』でやってたんですよぉ…」

ウガ「どーもっていうのもアレですけど、どーも!」

宇多「スパサカでアンリの特集をやっていた」

笹木「そう!それを観たら、もうほんとうに感激してしまって、こんなに凄い選手がいるのかと!もうなんて言うんでしょうね、走ってる足の回転が漫画みたいに、クルクルクルクルッっていう」

宇多「あぁ、おっしゃってましたね」

笹木「ストライドが本当におおきくて、そんだけ力強く走ってるのに、ゴールに関しては、もうふわっ…と、余裕をかますんですよぉ、これが(遠い目)」

宇多「なるほど、それで魅せられてしまったという」

笹木「そこで、ここから先14、5年、追い続けているんですが、なんと無敗優勝を成し遂げてから、一度もリーグ勝していないんですっ」

宇多「あらまぁ極端!これはぁ…何故でしょうといってもアレかもしれませんけど…」

優勝できないアーセナルとヴェンゲルイズム

笹木「何故でしょうねぇ、古川さんー…?」

 

ここで「アーセナル特集」の仕掛人、作家、古川耕見参!

 

さる(よっ!古川さん!)

古川「何故でしょうねぇ…」

宇多「古川さんもアーセナルファンという」

古川「私も、ガチグナー…とまではいきませんが、アーセナルファンです」

宇多「何年くらいのハマりですか?」

古川「僕はもうちょっと早くて、2003シーズンぐらいからですかねぇ」

宇多「なるほど。ポイントとしてはやっぱりベンゲルさんのイズムっていうのにやられちゃった?」

古川「単純に、ぼく、テレビでしかサッカー観なかったんですけど、画面で見たときの綺麗さ、緑の芝生がばっとあって、すごくカメラも近いところで、選手がわっと動いてて、しかもスピードが速いっていう、まずテレビとして面白かった」

宇多「思ってたサッカーのイメージと違ってた感じですか?」

古川「全く違うくて、目に鮮やかで気持ちいいなと思っていて、そこからさらにアーセナルのファンになっていったのは、さっきのアンリであったりとか、デニス・ベルカンプというオランダ代表の選手がいて、アンリと名コンビの」

宇多「笹木さんが切なそうな顔をしておりますが」

古川「最高のツートップがね、いましてね」

笹木「あの、動画とか観られますから、是非気になった方は観ていただきたい!百聞は一見にしかず!っていうね」

古川「その動画観ながら、ぼく寝る前、ずっと飲んでるんですけどね」

宇多「ちょっと前までは、フランスワールドカップの時点では、全然サッカー興味ないですぐらいのこと言ってた人が、ある時ゴリゴリになってるんですよ。古川さんが面白がるくらいだからきっとこれは面白いんだろうとおもいながらのここまでなんでね」

ウガ「でもきっかけがなかなかね、難しかったりしますもんねぇ」

宇多「あとは古川さんのプレゼンが下手ー…」

笹木「プレッシャーがかかりますね、わたしもね」

宇多「でも、ハマっていくポイントとかわかる!でも急に勝てなくなっちゃって、その後ファンとしては離れていったりしないんですか?」

ウガ「負けたら観るのはしんどいと思うんですけど」

宇多「強いから応援、ファンが増えるのはわかるけどぉ」

笹木「そこがグーナーのヤバイとこなんですよ!(きっぱり)」

ウガ「やっばいとこ!?(ニヤニヤ)」

宇多「そっからがヤバさ」

さる「そう、ヤバみ」

笹木「ロマンとリアリズムっていうのは、グーナーとアーセナルに限らず、サッカーフットボールの歴史によくあることで、その守備的なものをとるのか、攻撃的なのをとるのかで大きく戦術としてわかれるんですよね。アーセナルに関しては、選手の個性に任せた自由なサッカーをするっていったら近いんですかね、対するリアリズムのサッカーっていうのは、守備にすごく重点を置いて、規律とか組織みたいなものをすごく重要視するサッカーと2つに別れてくるんです。それがぶつかったときに、どっちが強いかっていうのはその時々によりますし、ややリアリズムのほうが優勢というか」

宇多「やっぱりトータルでは」

ウガ「負けないっていうところに」

宇多「負けない!負けない…なるほど」

笹木「2004年ころから何故アーセナルが優勝出来にくくなってきたかっていうことに、海外クラブ、プレミアリーグに外国人オーナーというものが登場するんですよ。彼らはスーパーリッチとか、ニューリッチと呼ばれる新興財閥、新興資本家なんですが、とくに象徴的だったのが、アーセナルはロンドンにあるチームなんですが、同じロンドンにチェルシーFCっていうチームがありまして、アーセナルのところの住宅街から比べるともうちょっとポッシュな、高級住宅街みたいなところにあるチームなんですね。そこに、2003年ロシア人実業家のアブラモビッチっていう人が突如現れて、」

ウガ「出たー」

宇多「出たーってのは?」

ウガ「なんかもう、そのイメージがある。なんて言い方したらいいかわかんないけど」

宇多「エグい金持ちみたいなことですか?」

ウガ「金〜!なんて言ったらいいの」

笹木「象徴的にいいますと、アブラモビッチって本当にお金持ちで、今まで3回結婚してるんですけど、2度目の奥さんと離婚するときに、慰謝料1兆円以上。1.3兆円と言われる」

宇多「国を買って、おつりがくるっていう」

笹木「さきほどプレミアリーグの放映権料三年で1.3兆円って言いましたけど、」

宇多「そうだよね!それ、それ級!」

笹木「世界最高額の慰謝料って言われてるんですけど、それくらいおかしな金持ちなんですよね。そういうアブラモビッチみたいな、彼らはロシアでいうオリガルヒといわれる新興財閥なんですけど、そういう人たちをはじめとする、アラブ系だったり、チャイナマネー系のオーナーがすごく台頭してきた。何故かと言うと、チェルシーをアブラモビッチが買ったときに、すごく資金力に溢れた。
チームにお金をつぎ込んで、たくさんいい選手とか監督とかを買ったことによってもちろん強くなりますよね。それによって、他で競合してたAという選手がチェルシーが欲しいといったときに値段が上がるので、他のクラブも同じだけ値段を出さなきゃいけない。もしかそれ以上出さなきゃいけないとなると、資金力が必要だってことで、次々プレミアリーグのクラブが、オーナーを探すようになるんです」

宇多「なるほど。マネーゲームがどんどんつり上がった結果、パトロンを探すようになった

笹木「そーなんです。そーなんです。まさにそんな感じで、そうすることによって、選手の購入資金もそうですし、週休、お給料もどんどん高額になっていく。どんどんインフレが起きていくんですよ」

宇多「ある種バブル的というかね」

笹木「そういうことによって、チェルシーはもちろんですし、最近でいうとマンチェスター・シティっていうチームが一番強いと言われているんですが、そのチームもUAE、アラブ首長国連邦のオーナーがついていて、そういう資金力を味方につけたチームがどんどんと強くなっていくっていう傾向があります」

宇多「そういうチームはあれですか?戦い方もさっき言ったリアリズム的な戦い方をする?」

笹木「多いですね」

宇多「やはり勝てという市場目的があるから」

笹木「その時の発端であったチェルシーは、まさにそういうチームで、ほんとにリアリズムの”パークザバス(ゴール前にバスを止める)”を体現するようなチームで、守備が堅くて負けないチームっていうのの最骨頂」

宇多「しかもそれが強くなってきちゃったていう」

笹木「はい。お金もあって」

宇多「方や、その頃アーセナルは!」

古川「うふふふふふ…」

笹木「新スタジアムを建てます!2006年にエミレーツ・スタジアムという新しいスタジアムを建設するんですが、ヴェンゲルさんはすごく健全経営を目指しておりまして、公的な補助とかを使わずに自力で頑張ろうとするがために、まぁ地価の高いロンドンですから、必然的に財政難に陥ります。
アーセナルにもオーナーがいないわけでもないんですが、そこまでアブラモビッチほどお金をつぎこまなかったりするために、酷い財政難に陥って、選手獲得にまずお金を使えない、どころか、売却さえする」

宇多「え?選手を?」

笹木「はい」

宇多「売っちゃう!?」

笹木「はい」

宇多「それはどうなん…そうなんだ。。。お金ないつって…そうなると、売って金になるっていうと、スター選手から売るってことにならない?

さる「うぉ!宇多さん鋭い!」

笹木「はぁい、ということで、この頃にティエリ・アンリは移籍します」

宇多「へぇーーーーーー!やな移籍だなぁ…」

笹木「まぁ本人が、違うクラブに行きたいという希望もあったということで、WINWINということにはされているんですが、まぁそういう機会があれば売却をしていく」

宇多「ファンとしてはちょっとこれ胸が痛いんじゃない…?」

笹木「ほんっとうに、私が人生で一番ざわついた瞬間!アンリがアーセナルからいなくなる…」

宇多「ですよね!最初にハマったきっかけなわけですもんね。だったら、アンリが行くからつって、そのままバルセロナファンになったって良さそうなもんなのに…」

笹木「で、一回、やってみようと思ったんですけど、」

宇多「やってみようと思った(笑)」

さる「思った!w」

笹木「やっぱりダメでぇ、あたしぃ、アーセナルの箱推しなんだ!ってことに気づいて!」

ウガ「箱推しなんですね!その概念を愛してる!?確かになぁ…」

宇多「それ気づけたのは逆に良かったかもしれないですけどね」

さる「まさにそれだなぁ…カオリンとは一生仲良くいれそうな気がするよ!」

笹木「その時アーセナルがやったと事といえば、他のクラブチームがお金でいい選手をどんどん獲得してく中、もともと自分のチームにいたユースの若い選手とか、それこそ怪我でくすぶっていた選手達を育成したり、再生したりすることによって、なんとかチーム力を維持しようとするわけですよ」

宇多「うんうんうん」

笹木「で、結果が出ないともちろん、ファンに不満は貯まるんですけど、その選手たちが活躍するとまた嬉しかったりするわけですよ。ていう感じで、ファンは手のひらで転がされて、そこでヴェンゲルの名言が誕生するんです。なにかにつけて、”我々には強力なスカッドがある“」

宇多「スカッド?」

さる「スクヲォッド!」

うが「スカッド?というのはぁ…?」

笹木「スカッドというのは、つまり選手たちのことなんですけど、我々にはもう十分強力な選手、強力なパイがあるから、補強なんてしなくたっていいんだ。
金があったって別に補強なんかしない。ないけどね…っていう」

ウガ「別にお金がないからしないわけではない!」

笹木「ない!」

ウガ「いるんだもの!」

さる「いる!」

宇多「でもそれは側から見ても、もとから強い人を連れてきて強いのは当たり前でしょって感じで、その開花させるとか育て上げるとか、そういうのでよりくなれば、そっちのほうがやっぱエレえし、カッコいいって感じはありますよね?

笹木「そう。その気持があるから、我々は、どツボにハマってくんです!」

宇多「つまりさ、それで決して勝てなくても、でもそれで勝ったほうが絶対こっちも気持ちいいじゃん!っていうのが、金かけて勝ったところで、それ楽しいワケ?っていう感じがしてきちゃう〜

笹木「そーなのー!そーなんです!」

さる「なにこの宇多さんのスポンジ並みの吸収力。最高すぎ」

ウガ「そこがたぶんね、みんながハマっていくところだと思うんですけど、ここでさらに後半、さらにどうやって戦っていくかっていうところをご紹介いただきたいと思います」

 

宇多さんの名言続出!セカンドハーフ
「アーセナルとは麻薬である!」『アフター6ジャンクション』笹木香利アーセナル特集(後半)

ここで聴けるかも!
radiko: http://radiko.jp/
ラジオクラウド: https://radiocloud.jp/

スタジオの模様、レジュメ画像
https://www.tbsradio.jp/289019

 

 

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アーセナルのせいで日本に帰国できなくなった非国民、出家信者。「妄想8割・ガセ2割」をモットーにアーセナルのエア情報を垂れ流す意識低い系ブロガーとして、日本人グーナーのメディアリテラシー向上に貢献すべく、ほぼ毎日ブログを更新中。

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コメント

  1. つみれ より:

    面白くて一気に読んでしまいましたー
    後半も楽しみにしてます!!
    カオリンのプレゼンスキル半端ない。

  2. でゅあん より:

    文末の[スタジオの模様、レジュメ画像はこちら]のページ内で、アーセナル特集を聴くことが出来ました!
    ありがとうございました。

    相手選手に怪我を負わせようとする奴らが居なくなれば、アーセナルの怪我人も少しは減るのに・・・と。

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